チェコ代表が見た“アジア野球の真実”
合田哲郎インタビュー|第2回 選手たちの反応とエピソード
はじめに
インタビュー第2回では、選手たちの視点にフォーカスします。韓国人ファンとの心温まる交流、スタジアムを埋め尽くした若い女性ファンの熱気、150km超の剛速球投手との対戦、そしてMVPサプライズやロボット審判への戸惑いなど、チェコ代表の遠征先でのリアルな反応が詰まった内容です。
韓国のファンとの交流に見た温かさ
Q1. 韓国のファンとの触れ合いで、特に印象深かった出来事はありましたか?
合田哲郎:台湾や名古屋での遠征時と比べると、韓国でチェコ代表を追いかけるファンは圧倒的に少なく、サインを求めていたのは先述の金さん一人くらいでした。
とはいえ、彼にまつわる出来事は印象的です。ムジーク選手は、売り切れで試合を観に行けないという金さんに、なんと自ら2試合分のチケット(8日・9日分)をプレゼントしました。金さんは大喜びで、翌日には大量のプレゼントが入った大きな紙袋を二つ抱えて再び現れ、ムジーク選手に手渡していました。
ちなみに、その日の試合でムジーク選手はMVPにも選出されました(笑)。

スタンドを埋め尽くした“推し文化”と観客の熱気
Q2. 若い女性を中心に満員となった韓国の観客席の雰囲気を、選手たちはどう感じていましたか?
合田哲郎:高尺スカイドームのスタンドは両日とも観客で埋め尽くされ、特に約7割が若い女性ファンだったのが印象的でした。
チェコの選手たちは、日頃ガラガラのスタジアムでプレーすることが多いので、大歓声の中でプレーできることをとても喜んでいました。
実際には「台北ドームよりもやりやすかった」という声もありました。観客数だけでなく、観戦文化としての熱量に刺激を受けていたようです。

剛腕よりも“ロボット審判”に戸惑い
Q3. 韓国の150キロ級投手陣と対戦してみて、チェコの選手たちからどんな反応がありましたか?
合田哲郎:選手たちからは「球速に圧倒された」といった声は特にありませんでした。
それよりも困惑していたのは、ロボット審判(自動ストライク判定)です。韓国ではこのシステムが試験的に導入されていて、チェコの選手たちは判定の間合いやストライクゾーンに慣れるのが難しかったようです。
MVP賞に“知らされていなかった驚き”
Q4. MVPに選ばれたフロウフ投手への賞金授与には驚きましたか?選手たちはどんな反応でしたか?
合田哲郎:はい、事前にMVP賞があるとは誰も知らされていなかったので、選手たちは皆とても驚いていました。
「最初から知っていれば、もっと張り切った選手がいたかも(笑)」という声が聞こえてきたくらいです。
(第3回「今後編:WBCに向けた展望」へ続く)
